知り合いの「税理士」さんを持つ価値

ここ数年の不況により、税理士事務所に顧問料を支払えなくなり、顧問契約を打ち切る会社が増えているそうです。
しかし、実際のところ普通の税理士顧問料というのは、それほど高いものではありません。
むしろ、知り合いの税理士を持っておくことの方がメリットが大きい場合もあるのです。

まず個人の場合ですが、給与をもらっている人で勤務先が一か所の場合は、確定申告が必要ではありませんが、2か所以上から給与をもらっている場合や不動産所得がある場合、医療費にかなり多額なお金が必要だった場合、念願のマイホームを手に入れた場合などは、税務署へ行って確定申告をしなければならないと法律で決められています。
自分ですることのできる人はもちろんそれに越したことはありませんが、マイホームを購入したり、震災の被害のために減税を求めたりする場合には、多少の専門知識が必要になります。
ここで注意しなければならないのは、税理士でない人が、申告者の代わりに確定申告を行ったり書類を作成することは法律で禁じられているという点です。
たとえ無報酬であっても、やってはいけないのです。
ですから、「すでにやったことのある友達に頼もう!」というわけにはいかないのです。
必要書類をもって税務署へ行けば、職員の方が書類を備えるお手伝いをしてくださいますが、それでも知り合いの税理士さんにちょっと報酬を払ってやってもらった方がはるかにラクなのです。
それに、”税理士が関与して作られた申告書”というのはプロが作成したものですから、税務署でも簡単に受け取ってくれるものです。

法人の場合は、社長が簿記1級の資格でも持っていない限り、明らかに専属税理士の助けが必要になるでしょう。
普段の記帳のみならず、法人の確定申告のややこしさは、個人事業主の申告とは比べ物になりません。
加えて、各事業所には年末に社員の年末調整をする義務があり、納めすぎた所得税を変換したり、足りないものを徴収したりする作業が1月中に求められます。
社員が多ければ多いほど、ド素人には難しい仕事になります。
加えて、年末調整が終わったら各人の源泉徴収票を出せるのですが、それを従業員本人に渡すだけでなく、社員の居住地の各市町村役場と税務署へ送る義務もあります。
それを基にして、翌年度の住民税が決定されるからです。
また、その源泉徴収票を総括したもの(「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」と言います)を作成し、税務署へ1月末までに提出しなければなりません。
これも、税理士事務所に頼んでおけば、今はe-Taxで簡単に申告してもらえるのですが、会社の経理部だけでやろうとなると、相当時間がかかります。
その人件費を考慮すれば、結局顧問税理士を雇った方が安上がりだったということもあるのです。
知り合いの「税理士」さんを持つのは、確かに価値があります。